T-PROJECT T-PROJECT

私たちの想い

長崎県の沖合に浮かぶ、高島、中ノ島、端島(軍艦島)。
ここにはかつて、日本の近代化を支えた炭鉱があり、多くの人が働き、暮らし、祈り、笑い合ってきました。今も島々には、その営みの痕跡が息づいています。

端島、通称「軍艦島」。
2015年に世界文化遺産「明治日本の産業革命遺産」に登録され、国内外から広く注目を集めています。立ち並ぶアパートや学校、神社は、明治・大正・昭和を駆け抜けた人々の記憶を語り継ぐ、かけがえのない遺構です。けれども、長い年月を経て建物は傷み、いま倒壊の危機にあります。唯一無二の景観と物語を、未来へどう引き継ぐのか——それは、私たちだけでなく、訪れる方々とも一緒に考えていきたい大切な問いです。

私たちが目指すのは、ただ「遺産を見てもらう」ことではありません。
ガイドツアーや地域の食・文化にふれる交流を通じて、保存や活用のあり方を地域の人々と観光客が共に考え、気軽に語り合える場をつくりたい。そこに集う声が、遺産を守り伝える力になると信じています。

活動の拠点は、端島とも深いつながりを持つ野母崎と高島です。地元の方々と手を取り合いながら、観光と保存を両立させる取り組みを少しずつ積み重ねていきます。

高島、中ノ島、そして軍艦島。
そこに残る景色は、日本の近代化を支えた人々の営みを静かに語りかけてくれます。
T-projectは、その声に耳を傾けながら、訪れる方々と一緒に新しい物語を紡ぎ、未来へとつないでいきます。
長崎県南部の野母崎・高島から——TOWNSHIP(地域と共生)、TOURISM(観光)、TRUST(保護)、そしてTANKOU(炭鉱)という「T」を冠する遺産を舞台に、さまざまな「T」に交わるプロジェクトへ挑戦していきます。

私たちのプロジェクト

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TOWNSHIP地域と共生

地域活性化の基盤として、高島地区に点在する空き家や既存施設を活用し、交流拠点を整備していきます。拠点では、軍艦島での暮らしを再現した展示を通じて往時の姿を来訪者に伝えるとともに、地域の人々と観光客が語り合い、未来に残す方法を共に考える場を生み出します。

そして何より、高島、中ノ島、端島(軍艦島)の炭鉱遺産を守り、活かしていくことこそが、地域そのものの再生や魅力づくりにつながると私たちは考えています。遺産を未来へ継承する取り組みと、日々の暮らしを育むまちづくりを両輪で進めることで、新しい交流や雇用を生み出し、持続可能な地域の活力へとつなげていきます。

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TOURISM観光

本プロジェクトの柱となるのは、野々串港を拠点に出発する端島(軍艦島)への上陸ツアーです。これに加えて、高島や中ノ島に残る炭鉱遺産をめぐるルートを組み合わせ、地域全体を舞台にした観光プログラムを展開します。

私たちが目指すのは、遺産を「見る」だけにとどまらない体験です。炭鉱の歴史や当時の暮らしを学び、地域に息づく食や文化、人々との交流にも触れていただくことで、訪れる方々に「知る・感じる・語り合う」観光のかたちを届けます。こうした体験を重ねることが、遺産を未来へと残し、まちづくりへとつながっていくのです。

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TRUST保護

急速に老朽化が進む端島(軍艦島)をはじめ、高島や中ノ島の炭鉱遺産を未来へ残すために、私たちは観光事業で得られた収益の一部を軍艦島の遺構群保存のための基金として活用します。同時に、ツアーに参加する方々や地域の人々とともに「どう残し、どう活かすか」を語り合い、その声を整理して行政にも共有し、保存や整備の計画に反映していく仕組みを整えていきます。

将来的には、専門家の監修のもと、安全面や法規制の条件が整えば、市民や観光客も実際の活動に加われる「保存プロジェクト」として広げていきたいと考えています。こうした取り組みによって、遺産は「一部の人が守るもの」から「地域と訪れる人が共に守り、まちづくりにつなげていくもの」へと姿を変え、保存そのものが交流と学びを生む新しい観光のかたちになっていきます。